【書評】「スローグッバイ」を読んでみて
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スローグッバイ。石田衣良の10編のからなるショートストーリー。
内容は恋愛ものなんですが、サクサク読めます。ほとんどがハッピーエンドで終わるもので、読み終わったあとほんわかして、そこも魅力となります。
表現の一つ一つがイメージを沸きたてるものが多く、この表現力は私が石田 衣良の好きなとこでもあります。主人公が普通の人間で、ああ、仕事面倒くさいだとかいった感じで、前向きな考えってなわけでないのも親近感を引き立てま す。
それぞれの作品を読んでいて、ふと思うのが自分が選択をする場合はこうすれば良かったのではとか、もっとこうしてればよ かったのではとか、そういった想いが浮かんできます。
行動における選択なんて無限にあるわけですが、そのなかで正解をみつけるのは難しいのですが、この作 品ではその中で難しい選択を一つ一つ選んでいるんだなーと思いました。
本のタイトルになっている「スローグッバイ」は一番印象の残る話です。20代、30代の恋愛はちょっとしたきっかけでつきあい始め、そして、ちょっとしたきっかけで別れるんだなーと。そして、年をとるとそれもいい思い出になるのかなと、切なさとか、ほろっときます。